南アルプス小渋川~赤石岳~悪沢岳 魅惑のクラシックルート

H田です。

2014年8月6日から8日で、南アルプス・赤石岳~悪沢岳を長野県側の小渋川~福川右俣からアプローチするクラシックルートにて巡ってきました。

今回は溯行と縦走を織り交ぜたハイブリット計画としました。

メンバーはかみさん。

このルートは古くはウェストンやドーントといった英国人たちが赤石岳登山をするにあたっての登路としたところです。

小渋川は出だしこそ広々とした河原歩きより始まりますが、やがて深いところで膝上ぐらいの徒渉を繰り返すようになります。

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資料には「20回を超える徒渉が・・・」とありましたが、弱点とルートを選べば大小10回程度の徒渉ですんだと思います。平水であったのが幸いしました。

そうこうするうちに広河原小屋に着き、福川に入りました。

左右を分ける二俣に近づいたあたりで雪渓が見えてきました。

沢登りの中で一番嫌なやつです。

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久しぶりに雪渓のトンネルを潜り、出合の滝を上手く高巻き、ホッとしたのもつかの間、その先も雪渓は続いていました。

 

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意を決して雪渓上を登り、地形図を見て廃道になっている旧道とおぼしき雪渓の切れ目から低灌木の藪路に突入しました。

そこは意外と歩きやすく、旧道の痕跡を見いだしつつ稜線に導かれました。

この日は百間洞のテント場に落ち着きました。

 

翌日も天気に恵まれ、清々しい稜線歩きを堪能できました。

まずは赤石岳。下の写真は山頂付近より見た悪沢岳方面。

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大聖寺平に至り、荒川小屋をめざします。

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荒川小屋でテントを張り、軽装で悪沢岳に向かいました。

その途中にあったお花畑は一見の価値がありました。

ただし、防鹿柵に囲まれてのきわどいものではありましたが。

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悪沢岳に登頂し、帰路に赤石岳方面をお花畑とともに俯瞰するとえもいえぬ光景が広がっていました。

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珍事が発生。

ルートから見えるはずの自分たちのテントが見えません。

どうしたことかと不安な気持ちで荒川小屋に帰り着きました。

そこで体調を崩した高校生をヘリで下山させるため、テント場のテントを一時どけたことを知りました。

下の写真はピックアップ作業をしているヘリコプターです。

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テント場で祝杯を挙げ、明日の好天を信じての終了となりました。

 

翌朝は星も見えるまずまずの天候に安心し、下山の途につきました。

下山路は広河原小屋に至る尾根道です。

遙か下方に小渋川が見えました。

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予想以上のペースで7時頃には広河原小屋に着いた頃、そのタイミングで雨が降り出しました。

増水すると徒渉の困難が予想されたので、大急ぎで沢支度をして入渓しました。

結果からするとたいした増水もなく、入山時と同じくらいの状態で徒渉し下山することができました。それでもそれなりにスリリングでしたが。

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午前10時を前にして湯折の駐車スペースに戻ってこれました。

ちょうどその時、小渋川で亡くなった方の慰霊に向かうグループとすれ違いました。

やはりコンディションによっては怖いところなのですね。

 

無事に下山し、温泉に直行した次第。

今回も足並みをそろえてくれたかみさんには大感謝です。

<行動記録>

8月5日(火)  湯折ゲート付近車中泊

8月6日(水) 湯折ゲート4:25 0:35 5:00七釜橋 1:15 6:15高山沢出合 1:15 7:30広河原小屋 2:10 9:40二俣 4:05 13:45百間洞テント場(9:20)

8月7日(木) 百間洞テント場4:10 0:50 5:00百間平 0:40 5:40大斜面下コル 1:00 6:40赤石岳7:00 0:15 7:15東尾根分岐 0:55 8:10大聖寺平 0:30 8:40荒川小屋(TS)9:10 1:20 10:30荒川中岳 1:05 11:35悪沢岳12:00 2:00 14:00荒川小屋TS(4:10+4:25)

8月8日(金) 荒川小屋TS4:00 0:40 4:40大聖寺平 0:35 5:15船窪 1:35 6:50広河原小屋 1:00 7:50高山沢出合 0:35 8:25護岸終了点 0:10 9:10七釜橋 0:40 9:50湯折ゲート(5:15)

 

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