堅炭尾根から西黒尾根下降

K宮です。前回山行、八ヶ岳・美濃戸口への下山で足の爪を傷めてしまった。山靴は二足あったのだが、一足は小さく、もう一足は右外の踝があたる。共に問題ありだ。山行形態により使い分けていたのだが、我慢も限界と思い切って新しい山靴を購入した。そこで山靴の履きならしとして、上越・谷川岳周辺のこのルートを選んだ。

山行日   4月11日(土)~12日(日)
ルート   指導センター → 一ノ倉出合 → 芝倉沢出合 → 堅炭尾根 → 一ノ倉岳 → トマノ耳                                            → 西黒尾根下降 → 指導センター
メンバー  K宮(単独)
総重量   25Kg

コースタイム
11日(土)  登山指導センター(9:30) → マチガ沢出合(10:00~10:05) → 一ノ倉出合(10:30~10:55) → 幽ノ沢出合(11:25~11:35) → 芝倉沢出合/980m(13:05~13:25) → 堅炭尾根上/1445m(15:10~15:20) → 尾根上1560m地点(16:10)  ▲

12日(日)  ▲(6:40) →  一ノ倉岳/1974.2m(9:05~9:15) → オキノ耳(10:20~10:35) → トマノ耳(10:45~10:50) → 西黒尾根下降 → ラクダのコブ(11:50~12:05) → 森林限界(12:25~12:35) → 登山指導センター(13:25)

下の写真は、マチガ沢・一ノ倉・幽ノ沢・芝倉沢の各出合から。今回の山行、早朝、家を出る時非常に迷った。日曜日は晴れるけど土曜日は天気予報が悪い、行っても縦走は出来ないかもと思うと気が重くなる。一度中止の判断を下すが、靴慣らしの回数が減る。5月連休の山行中にトラブルが起きたら後悔する。気持ちを切り替えて小雨でも決行と出発する。

IMGP0136  マチガ沢

IMGP0141 一ノ倉沢

IMGP0146 幽ノ沢

IMGP0148 芝倉沢

11日土曜朝、上野駅6時8分の「とき301号」で行く。ロープウェイ乗り場の上空はガスがかかっているが雨は無い。これ幸いと出発。マチガ・一ノ倉出合と問題無く進む。マチガ沢には人が入っていたが途中登山者には会わない。一ノ倉出合から先の道は、わりと急な雪の斜面となっていて、左足山側のトラバースが続いた。うんざりした頃に芝倉沢出合に着く。出合でアイゼンを着けていると風とガスが出、そして雨が降ってきた。

IMGP0151 芝倉沢上部を見る

まだ小雨、視界もある。芝倉沢を少し詰め、左の、傾斜が比較的弱い雪面に取り付く。徐々に視界も悪くなり、雨も強くなるが、ここまで来たら下降はない、行くだけだ。上に行くほど笹が出ていてそれを目印にひたすら高度をかせぐ。風と雨で止まると寒い。視界は20~30m位か。ヘトヘトになった頃、突然雪の無い尾根上にでる。今年もか、尾根上は雪解けが早いとの話を聞いてはいたがビックリした。ここから幕営地までは7割方夏道だった。

IMGP0155 快適なテント場

予定では、本日の幕営地は一ノ倉岳山頂か芝倉沢源頭部だったが、時間的に無理だし、強風だし、下着まで濡れてしまっていたので多少余力のある内にと、強風の影響を受けにくいこの場所(1.560m地点)を本日の幕営地とした。15分程上まで歩いたけど良い適地はなく戻って来た。

IMGP0170

12日日曜日、予報どおり天気は良い。写真は堅炭尾根上部だ。昨夜は夜半すぎまで風が強かった。雨は一時雪に変ったようだし、衣服が乾いてなくて寒かった。

IMGP0171 芝倉沢源頭から左、武能岳

IMGP0179  笠・朝日岳方面

幕営地から上部は、傾斜のある雪面をつないで登る。雪の状態が良いのでアイゼンが気持ちよくささり快適に高度を上げられる。周辺の山々も良く見え最高のコンディションだ。芝倉沢源頭にくると傾斜も落ち、一ノ倉山頂は近い。

IMGP0183 IMGP0187

左の写真は一ノ倉岳から谷川岳を右はオキノ耳からトマノ耳を撮る。一ノ倉山頂は足跡も無く一面真っ白で気持ち良い。360度展望のきく絶景ポイントだ。しばしのんびりして一人の山を満喫した。オキノ耳手前でスキーを担いだ登山者とすれ違う。芝倉沢を滑るのか、茂倉谷か檜又谷を土樽に滑るのか。その後も数名のスキーヤーとすれ違う。オキノ耳、トマノ耳ともに登山者で溢れていた。天神尾根下降の誘惑を振り切り西黒尾根の下降に入る。

IMGP0188    IMGP0190

今回の山行はここの下降も目的の一つだ。何回下降しても緊張する尾根である。下降ぎみの側面トラバース、急な雪壁、崩壊しそうな雪面と、急な雪壁は岩が出ていて岩場の下降となった。雪の状態や視界の有無でこの尾根の下降は中級レベルのルートとなる。森林限界で休んでいたら知り合いが上から降りてきた。芝倉沢出合までのアプローチは湯檜曽川に沿った新道の方が良いのではと助言を頂いた。一つ一つの尾根は単純だけど継続する事で面白いルートとなった。後は上毛高原駅で下山祝いと風薬を買い込み帰京の途となった。新しい山靴は初めての使用にもかかわらず何の問題もなく、きわめて快適だった。

K宮   記

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>