H田です。
前夜発日帰りで6月13日(土)に幽ノ沢左俣中央ルンゼ~国境稜線・谷川岳~西黒尾根へ行ってきました。
メンバーはかみさん。
梅雨入りしたとはいえ天気予報はまずまずの様子。
予定通り計画実行としました。
この時期ロープウェイは点検中で客足も少ないとみていましたが、ベースプラザ駐車場1Fはクライマーとみられる車がどんどん入ってくる状態でした。
後にこのクライマーたちのほとんどは一ノ倉南稜ルートに向かうものと知ることになりました。
私どもは一ノ倉出合から誰一人出会うことなく、幽ノ沢からの静かなクライミングを堪能することができました。
出合からは雪渓を利用させてもらっての快適なアプローチ。
アイゼンは先だって入笠山で壊れた軽アイゼンを直したものを使用。
バイルもあったので十分用を足せました。
前日の降雨による濡れはほとんど感じることなく、乾いたスラブをこれまた快適に詰めていきました。
7時20分頃1P目の小ハング下でロープをつなぎ、クライミング開始。
ロープ半分ほどのところできりましたが、その先はエンジョイ系の斜面が続いているやに見えました。
ロープは仕舞って、いけるところまでそれぞれに快適スラブ登りを楽しむこととしまた。
そろそろというところでちょうど終了点を発見。
大ハングが間近になり、期待が高まります。
支点を探して登ってみたものの、悪いところを避けて行くとそれはもう素晴らしいランナウトで緊張しました。ルートファインディングとしてもっとよいライン(弱点)もあったかもしれません。が、楽しめました。
右トラバースする手前でピッチをきり、核心部に備えました。
カンテへの乗り移りは意外と容易で、次のことを考えてごく短くピッチを切りました。
核心ピッチはぜひフリークライミングで登りたいと思っていました。
間近に見て、触れてみての判断ではありましたが、先達の偉業への愛しみと敬意をもって登らせてもらいました。
思った以上に状態がよく、たまたまホールドはがれもなくノーフォールで突破することはできました。体感では一手ものの5.9ぐらいでしょうか。
でも確かに悪いです。無理は禁物でしょう。支点は多めながらフォールに耐えられるかは保証の限りではありません。
かみさんにも存分に楽しんでもらえました。
最後までノーフォールで、安定した登りを見せてくれていました。
11時20分頃ルート終了。段差のあるスラブ状テラスを右へトラバースし、際のリッジを踏み跡にしたがって中央壁の頭に至ります。
12時10分頃堅炭尾根・芝倉新道に出ました。
そこからはまたまた快適な尾根歩き。
このルートから一ノ倉岳方面への登りは初めてでしたが、素晴らしい景観で感動しました。
国境稜線から谷川岳の両ピークを経て西黒尾根をめざしました。
ぼちぼち人に出くわしましたが、少なめでした。
稜線のぞきから一ノ倉南稜あたりを見ると、未だに取り付いているパーティーが多数いるようでした。
下山後に登山指導センターできいたら、届けられているだけでも60人ぐらいいたとか。
久しぶりの西黒尾根でしたが、けっこうきつかったです。ストックを持っていってよかったと思いました。
16時50分頃下山。梅雨の合間の晴れ間にできた、充実の山行をなんとか終えられました。
本ルートは幽ノ沢でもとりわけポピュラリティーが高い部類に入るのではないでしょうか。
自分にはギリギリだしもう幽ノ沢とか行くこともないかもしれないませんが、素晴らしいエリアであることはまちがいなく、相応の力のある人にはお勧めです。
エンジョイなによりです!
これからも厚みのあるクライミングを楽しまれていってください。
まだまだチャレンジクライミングですよ。