K宮です。海の日からの3連休で、餓鬼岳を経由して唐沢岳に行く事になった。私にとってはまだ足を踏み入れた事のないエリアで、以前より興味もあった。残雪期の下見を兼ねるという意味でも楽しみである。入下山口は白沢登山口、餓鬼岳小屋までの高度差は1600mもある。初日は、餓鬼岳小屋まで、2日目は唐沢岳を往復、3日目に下山だろうと勝手に考えた。1泊2日も選択肢との意見もあった。下降に不安のある私は2泊3日を希望した。しかし・・・・・ 直前まで代案として飯豊方面の山も調べたが、天気予報は北アルプスと変わらず良くなかった。
山行日 7月15(土) ~ 16日(日)
ルート
15日(土) 白沢登山口発/993m(5:25) → 魚止ノ滝/1300m → 最終水場/1450m(7:45~55) → 大凪山/2079m → 餓鬼岳小屋着/2600m(12:10) ▲
16日(日) ▲発(4:05) → 餓鬼岳/2647.3m(4:10) → 唐沢岳/2632.5m(7:05~40) → 餓鬼岳(10:10~17) → 餓鬼岳小屋/2600m(10:20~11:10) → 大凪山(13:15) → 白沢登山口着/993m(17:05)
メンバー Yさん Sさん Tさん K宮
荷重 K宮(18Kg位?)
15日(土)
調布駅を18時30分頃出発する。早めの出発は仮眠時間の確保が目的である。登山口確認後、手前の小スペースにテントを張り仮眠。起床撤収後、登山口に移動して身支度をし、餓鬼岳小屋目指して歩き始める。昭文社の地図によると、高度差1600mで所要時間は6時間50分である。最終水場(1450m位か)までは、おおむね白沢の右岸を歩く。人工の足場や古い木橋それに梯子等が出て来て結構悪い。下降時は注意が必要だと思った。
最終水場からは、水線より離れ下部急登の始まりで樹林帯を大凪山まで行く。しばらくダラダラと歩き、上部の百曲りと言われる急登に入る。九十九折りで岩とか段差が少ないうえ土の部分が多く膝への負担は少ない。途中、小屋まで15分の立て看板があった。ふと思った。1分何メートルで計算しているのだろう。疲れ切ってペースの上がらない、私みたいな登山者を想定しているのだろうと解釈し計算する。450m 正解は?
(餓鬼岳小屋と展望テラスと餓鬼岳) (剣ズリと後方は燕岳方面)
フラフラになって餓鬼岳小屋に着く。天気は良い。14時過ぎから展望テラスにて飲み始める。ビールで乾杯、美味い、至福の一時である。山の歌の好きなメンバーの集まりなので、他の登山者がいなければ自然と歌が始まるのだが残念。酔いが廻って来たので明日の早出と行動予定を確認し16時過ぎにお開きとした。
16日(日)
昨日の情報では、午後より天気は悪くなるとのことだった。予定より少し遅れて出発、まだ暗いのでヘッデンを点ける。我々がトップみたいだ。餓鬼岳山頂を踏み明るくなった所でヘッデンをしまう。展望台から、餓鬼のコブや唐沢岳に続く尾根が良く見える。ここから180m位の下降と少しの登りで餓鬼のコブに着く、大岩があり唐沢岳が綺麗に見える場所だ。ハイマツと樹林の中を黙々と歩くが虫が気になりだした。唐沢岳直下の基部を、左に巻き傾斜の強い登山道を直上すると広いテラスに出る。ザックを置き、空身で唐沢岳山頂へ、下を見れば懐かしい高瀬ダム、前方には立山三山・剱岳・針ノ木岳などが見える。
天候が崩れる前にと唐沢岳を後にする。途中、数人の登山者とすれ違う。展望台への登り辺りから、小雨がパラパラと落ちて来るが空はまだ明るい。餓鬼岳に着く頃には空模様が怪しくなってきた。小屋着。小屋の人に最新予報を聞く、午後より雨で明日は回復傾向とのこと。午後も天気が持てば剣ズリまで偵察もできるが雨なら半日無駄になる。高度差1600mの下降だが、登りの感触から、天気の良いうちにタップリと時間をかけて下山した方が良いという事になった。
すみやかに下山準備をし下降に入る。大凪山を越え傾斜の強い下りに入ると遂に雨が降ってくる。下部悪場の下降を考えると気が重い。いい加減嫌になったころ最終水場に着く。ここからが核心と気を引き締める。しかし、登りで感じた時より楽だった。河原から登山道入口に出て白沢登山口へ戻る。唐沢岳を1泊2日でピストン出来た事で少しは自信になった。
唐沢岳までの登山道は思ったより整備されていた。登山者も少なく高山植物も咲いていてよい山だった。燕岳へ縦走すれば更に充実する山行になったであろう。高瀬ダム側の中腹にある唐沢岳幕岩は随分通った。ほとんど前夜発1泊2日である。入山日は信濃大町からダムまでタクシーで入り、下山日は七倉まで歩いて七倉山荘でタクシーをよび信濃大町19時台の特急で帰った。我ながら良くやったと思う。当時、山頂まで行こうなどとは思いもしなかったが、今回山頂から下を見て、唐幕の優しいルートを登って縦走するのもありかなと思った。
K宮 記