【湯川】フリークライミング

スズキです。

 

食べ物には旬というものがある。旬のものは美味しいが、旬を過ぎたものは普通美味しくない。
自分は大食いで、そのせいもありデブクライマーを2年くらいやっているのだが、理由は大食いだけではない。嫌いなものがないのだ。大抵の物は美味しいと思ってしまう雑食系なのである。そう言うと何も悪いことはないように思えるが、雑食だと旬を逃すことが多くなったりする。

で、雑食なのは食べ物だけではなく、クライミングもそうだったりする。アルパイン、フリー、アイスクライミング、沢とクライミングと名のつく物はほぼ全部やっているんじゃないだろうか。

先日、有笠に行ったのだが、2年半前は核心が越えられなかったパスファインダー(5.11b/c)が単なるアップルートになっていたとき、これは完全に旬を過ぎてると思った。その時に登っていれば感動や達成感があっただろうが、もう何も感じない、ただの、楽しいルートとなっていたのである。

ここで今まで自分がどれだけ食い散らかしてきたか、思いつく限り書いてみると、

デザートソング(5.12a)@河又
ディレッティシマドラゴン(5.11d)@河又
スパイダーマン(5.12a)@湯河原幕岩
スパイダーキッド(5.12a)@湯河原幕岩
生と死の分岐点(5.12b)@城山
エアーダンス(5.12a)@城ヶ崎
ペトルーシュカ(5.12b)@二子山
ルンルンしんすけ(5.12b)@有笠
金のわらじ(5.12a)@カサメリ
ルンルンひろし君(5.12a)@北川
etc…

と、まあひどいもんである。これだけ触っておいてどれもRPしていないのだ。

もうこれ以上食い散らかしてはいけない。今狙っているルートはペトルーシュカ、クレイジージャム、サイコキネシスの3つ。ペトルーシュカは来春に狙うとして、問題はクレイジージャムとサイコキネシスである。両ルート共、今の自分には最も旬なルートだ。パスファインダーのように旬を逃してしまうとこれらの名ルートが台無しになってしまう。ただ、時期的に今シーズン中に両方は無理だと思うので、せめて1つくらいは落としておこう。ということで、今シーズン最後になるであろう湯川に行ってきたのである。

 

 

日程 2015年10月27日(火)
メンバー スズキ、Hヤ(マーモット)

 

 

実は日曜から腹を下していて、それからほとんど何も食べていない。思い当たる節は思いっきりあるのでそんなに気にしてはいないのだが、やっぱり体調は良くない。それでも2,3kgくらい痩せたのはラッキーだった。

岩場には誰もいない。さすが平日、週末ともなると混んでてなかなか満足に登る事ができない湯川だが、完全に貸切状態だ。人気エリアや人気ルートは平日がいいですな。

デゲンナーでアップ。まずはHヤ君がリードする。数ヶ月前に来たときはまだまだだったけど上手になってて軽くRP。で、自分もアップしようと取り付いたのだがハンドジャムが痛くてたまらない。手が痩せてしまったんだろうか、骨に当たって気持ちがなえる。こりゃテーピングしないとダメだ。とどめがZグリップでいきなりテンションって、こんな調子で大丈夫か?

それでも一応アップにはなったので、左エリアに戻りテーピングをして準備OK。Hヤ君がコークスクリューをやるのでサイコキネシスにトップロープをかけてもらった。

サイコキネシスは出だしがフィンガーで上に行くに従ってシンハンド、ハンド、ワイドとなっていく素晴らしいルートである。しかも下部はオフセットになっていて、ついついレイバックで登りたくなってしまうのだが、そうするとカムをセットできない。極力レイバックを封印していかにカムをセットするか、どうしましょうかね〜。

 

 

▪️1便目(TR)
サイコキネシスはお盆に来たときに一度トップロープで触っているからムーブは何となく分かっている。ただ、今回はRP狙いなのでトップアウトするだけじゃなく、カムのセットを確認しないといけない。が、ひでーもんで、これでリードしたらやべーんじゃねーか、ってくらいセットの間隔が開いているところがある。ハンドのゾーンに入れば問題ないから、うーん、シンハンドのところをどうすっかね〜。

 

▪️2便目(TR)
1便目で必要なカムは大体分かったから余計なカムを抜いてトライ。今回はいい感じでセットする事ができた。下部のレイバックも最小限にできたしイメージは固まったけど…

リードは怖いんじゃね。

 

▪️3便目(リード) RP
Hヤ君の見事なコークスクリューRPの後に我も続かんとばかりにリードでトライ。そしたら意外な事に中間部のハンドゾーンまで普通に行けてしまった。ただ、腕が張ってきてしまいハンドでレストするが完全なレストにはならない。それでも何とかワイド入口まできたのだか、も〜ヤバかった。ワイド切替のところで腕がヨレヨレになっちゃって、いつヨレ落ちしてもおかしくなかったが、ここまで登ってテンションなんて言えない。弱音吐きまくりでワイド中間部まできてホッと一息。後は慎重にワイドを抜けてRP。

 

 

サイコキネシス、さすがに三ツ星ルート。素晴らしいの一言である。上級者はレイバックなんかしないで登れるらしいが、そんなことができるようならOSを狙っているだろう。クラックが好きな人であればぜひ登ってほしいルートである。

 

 

 

そして、やっぱり旬のものは美味しく食べましょう、ということで。

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