H田です。
8/18~20で北アルプス・槍ヶ岳西稜(小槍より上部)にトライしてきました。
メンバーはかみさん。
小槍は2006年にかみさんと登って以来の思い出の場所。
西稜は師匠の1人である鈴木昇己氏が還暦記念のごときテレビ番組撮影のためアプローチシューズで登っていたのを覚えていて、いつか登りたいと思っていました。
アプローチは通い慣れた槍沢からにしました。
日本中酷暑の日々でしたが、この方面はいくらか涼しく過ごせました。
1日目は槍沢ロッヂに泊。
11時前についてしまいましたが贅沢な時間を過ごし、つかるだけとはいえ入浴もできました。
翌日は槍ヶ岳山荘にたどり着いたら泊まるだけの予定でしたが、意外と早く山荘に着いたので天気のことも勘案してこの日に西稜トライをすることとしました。
アプローチはうろ覚えでいってみましたが、すぐに分かりました。
ザレザレの悪路は変わりませんが、特にどうということなくアプローチできました。
当初考えていた南面からの登路はアプローチが微妙なのですっぱりあきらめ、一般的な右ルートからの登攀としました。
靴はそこまでの自信もないのでクライミングシューズを履きました。
このラインからは2回目の登攀となりますが、2,3年前よりガイドツアーをしているようで見違えるような立派な支点が数は少ないながらも打たれていたことに驚かされました。
前回のオンサイトトライと違いルート取りは楽で、途中切らずに1Pで登りました。
小槍の頂上ではもちろん「アルペン踊り」を「アルプス一万尺」の歌とともに踊りました。
大槍への登りは数ピッチのマルチクライミングとなります。
ここからはオンサイトトライ。
まずは曾孫槍を目指します。
予想通りのもろい岩で、慎重さを要しましたが技術的にはごくやさしく快適なクライミングを楽しめました。
要所にはハーケンがありましたが、カムがあるとより安心できます。
このあたりは岩もしっかりしており、enjoyできました。
孫槍からは15mほどの懸垂下降になります。
そこからは1Pでもいけそうでしたが、上部はもろさが際立っており落石を心配してカムでピッチを切りました。
リッジの右側は一般道からの登山者が大勢登り降りしています。
山頂からの声援に応えつつも、落石しないよう慎重に登頂します。
槍ヶ岳山頂部の基部はコンクリートのようなもので固められていることがわかりました。
山頂からみると上の写真のように登ってきたラインが見渡せます。
これまで北鎌含め槍ヶ岳バリエーションは実にすばらしいものがありました。
個人的にはもう思い残すことはありません。
登り終えてからは急いで下山せず、槍ヶ岳山荘に泊まってゆっくりとした時間を過ごすことにしました。
今回もかみさんの力なしにはなしえなかった計画でした。
やばいアプローチやビレイも安心して任せられました。
大感謝です。
翌日は夜明けとともに下山にかかり、あっという間に灼熱の下界に降り立ちました。
がんばって歩いたおかげで筋肉痛は強烈でしたが、念願叶って夏の良い思い出作りとすることができた次第です。