福岡クライミングの旅

H田です。

年末年始のクライミングトリップを報告します。

時期:2018年12月28日~2019年1月4日

メンバー:かみさん

前回の年末・年始における鹿児島と同じ九州。

とはいえ福岡県、それも山がちな場所ともなれば東京より寒いこともありコンディションが危ぶまれるところはありました。

それでも未訪の地域への旅はクライミングを伴えばとりわけ気分が高まるものです。

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乗った飛行機にたまたま見つけた♥マーク。
富士山が見送ってくれた。

目指す日向神(ひゅうがみ)のエリアはアプローチからすれば佐賀や熊本の空港からの方が近いのですが、帰路に福岡エリアに立ち寄りたく思い福岡空港を起点にしてしまいました。

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福岡市にさしかかる。福岡ヤフオク!ドームが見える。

レンタカーを走らせて、寄り道しなければ2時間とかからずに日向神(八女市 日向神ダム近接)には到着できます。

メインエリアの正面壁は印象的な形状をしています。

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日向神正面壁。別名「ハート岩」。

確かに遠目からはハート形に見えなくもありません。

この日は小雪も舞う低温であったこともあり、登らずに偵察にとどめました。

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橋の中央部に観光用のアクセサリーが施されていた。

29日にもっとも取り付きやすい「道端エリア」でトライしてみました。

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瞳5.10aを登る。後方はのちに登るハナタテ岩。

車道に面していて取付が良く、体のいい広場を備えた万人向けのエリアでした。

寒すぎたためか土曜であっても地元の方は2名のみ。

やさしいルートがかたまっていたこともあり、片端から登らせていただきました。

11月に指を痛めて以来ほとんど登っていませんでしたが、久しぶりながら登る楽しさを再確認できました。

 

翌30日はまたもモチベーションを押し下げる凍てつく低温でした。

アプローチで身体を温め、昼近くになってから登り始めたものの、ガバホールドでもたちまち指先の感覚が失われ怖い思いをしました。

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「奥壁エリア」足軽5.9を登る。

低グレード2本登っただけで満足し、昨日地元のクライマーが良いといっていたハナタテ岩マルチや他の周辺エリアを偵察することにしました。

ハナタテ岩はポピュラーなエリアらしく、アプローチがまずまず良いことが確認できました。

スラブ面にはスポーツルートもたくさんありました。

駐車場から近い「パーキングエリア」やその他の至近のエリアもほとんどを確認しましたが、陽が当たらない上に風通しが良く、真冬はちょっと厳しい気がしました。

 

大晦日31日はいよいよマルチ。

このためだけに50mダブルロープを用意してきたものです。

最もやさしいルートとはいえ、露出感が高くそれなりに緊張しました。

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ハナタテ岩スラブ状カンテルートⅢ~Ⅳ実質2P

3Pあるはずが、いっぱいにロープを伸ばして切ってしまうと2Pで終了でした。

とてもやさしいですが、登る楽しさを素直に感じられる良いルートでした。

岩の感じはこのエリア一帯がそうですが、関東近郊でいうところの「城山」の岩そのもの。親近感がわきました。

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終了点から見た日向神ダム方面。写真下部の道路上の窪みは「道端エリア」。

懸垂で下降し、マルチを終えた後はスポーツルートにチャレンジしました。

開拓者が☆☆☆とするだけあって長く、楽しいルートでした。

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実りの秋5.9

この後、道端にあるやさしい5.10aのルートをMOSで登って年の納めとしたものです。

 

新年1月1日は完全レストで、近くの街(柳川・佐賀)まで観光に出ました。

人も少なく、叙情豊かな感覚に浸ったものです。

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柳川の川下りは炬燵付き

 

登り始めは2日から。

陽が届くところはいくらか暖かく感じられ、クライミング日和でした。

この日は正面壁からやや離れた寿老人岩を目指しました。

アプローチは少しワイルド系でしたが、かみさんがわかりづらい地形から入口を見つけることに成功しトライできました。

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「寿老人エリア」デンドロビウム5.8

ごくやさしいルートのトライにとどめ、次は下部に連なる「愛のエリア」でこれまたごくやさしいルートのみトライしました。

この日5.10aのオンサイトを逃しガックリしましたが、自らの現状を受けとめ、たくさんの可能性をエリアに見いだしつつ日向神でのクライミングを終えました。

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夢中歩行5.9は気持ちの良い好ルート。

 

3日は趣が変わり、福岡ではポピュラーな山である宝満山登山をしました。

目的はクライミングで、山頂直下や山腹にルートが点在しているようなので宝探し気分で臨みました。

山頂までは約1時間半。一般道でファミリーハイクも目立つところですが、なかなかの傾斜を備えたなまった身には登りごたえのある山でした。

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宝満山山頂。遠く福岡の市街地や博多湾が望める。

ルートは地元のクライマーによって大事に登られている様子で、支点は生きており登攀意欲がわきました。

しかし山頂直下は寒く(つららかかっていました)、山頂部には大勢の一般登山客がくつろいでいます。

山頂はあきらめて、吊舟岩という別のエリアを探しました。

そしてなんとかみつけることはできました。

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吊舟岩上部岩壁南面ルート1 5.8B&NP
岩質は粒子の粗い花崗岩。要テーピング。

エリア探しにそこそこ時間を食った上に駐車場が閉まる時間を考えるとわずかに1本しか登れませんでした。

それでもオンサイトで成功し、岩上から見た筑紫野の広がりを目にすることで満足できました。

 

4日は九州国立博物館や太宰府天満宮でのんびり過ごし、帰京の途につきました。

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太宰府天満宮の牛は人気者。

日向神エリアはルートの数、質ともにそろった日本でも有数のエリアかと思われます。

東京からはあまりに遠く、訪れることは希かもしれません。

それでも周辺唯一のエリアということもあり、細かなところまでよく手入れが行き届いた好エリアであることはお伝えしたいと思います。

宝満山も登山は楽ではありませんが、奥多摩の岩場あたりを思えばそれほどでもありません。

機会があれば再チャレンジしたいものです。

今回もかみさんには世話になりっぱなしでした。感謝の意を表します。

福岡クライミングの旅」への1件のフィードバック

  1. kいそ

    九州遠征お疲れさまです!
    年末年始ともハートフルなクライミングをエンジョイされたご様子、羨ましいかぎりです。
    本年もまたエンジョイクライミング!な報告を楽しみにしております。

    返信

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